
CSEM社(Centre Suisse d'Electronique et de Microtechnique)は、Altium Designerを使用し、分断されていたE-CADとM-CADの橋渡しを行っています。
「アルティウムの製品を使うことにより、私達は様々なプリント基板で構成される複雑な設計をエラー無しで開発することができるようになりました。設計修正を完全回避できたため、私達は、プロジェクトの設計目標の完全な実現に向けて努力を集中させることができました。」
- Jean Luprano氏、
プロジェクトコーディネータ、CSEM
現代の消費者は、毎日の習慣として、何かしらのエレクトロニクス製品を持ち歩いています。携帯電話、ポータブルコンピュータ、あるいは単なる腕時計など、大抵の人が電子デバイスを身に付けています。しかし、もし消費者が実際に電子デバイスを着用し、それを衣類に組み入れることができたらどうなるでしょう。可能性は極めて大きいと言えます。エレクトロニクステキスタイルは、特別な機能を日常のファッションに組み入れることによって、通信から医療組織など、様々な業界で大きな可能性を開くことができます。
医療産業における有力なエレクトロニクステキスタイルの分野は、BIOTEXプロジェクトです。この大胆なプロジェクトは、スイスの主要な研究センタの1つであるCSEM社(Centre Suisse d’Electronique et de Microtechnique )によってコーディネートされています。その目的は、生化学や生理学のデータを測定し解析する世界初のエレクトロニクステキスタイルセンサを開発し、患者の健康状態をモニタすることです。
BIOTEXプロジェクトの一部として、CSEMはポータブルエレクトロニクス用のセンサインターフェースの開発が必要となりました。プロジェクトの特徴により、ポータブルインターフェースはできるだけ小型で軽量であり、患者を傷つけないものでなくてはなりません。CSEM社のエレクトロニクス設計者の課題は、小型のメカニカルケースに相互に連結する2つの基板と小さなコネクタボードを作りこむことでした。
ほとんどのエレクトロニクス設計者は、困難な条件下でのエレクトロニクスの物理的実装に取り組んでいます。多くの設計者が、フラストレーションを引き起こしそうなプロセスだと思っています。設計の矛盾が容易に生じる恐れがあり、電気系、機械系のエンジニアの間で完全な透明性がなければ、厄介で長期にわたる修正プロセスを経験する羽目になります。
Altium Designer 2004からAltium Designer 6にアップグレードすることによって、CSEMはAltium DesignerのIGESフォーマット出力機能やSTEPファイルのインポート-エクスポート機能を利用してきました。これらの機能によって、電気系、機械系のチーム間でより大きな設計の透明度と、より大きなコラボレーションが可能になりました。現在、電気系からは、詳細な3D PCBデータを提供することができ、機械系の設計や電気系の開発を適切に行うことができます。また、Altium Designer の 3D ビジュアライゼーションエンジンによって、エンジニアはリアルな形で PCBを見ることができます。基板をリアルタイムでフリップしたり回転したり、さらにズームインして内部レイヤを見たりできます。これにより、基板の物理的パラメータも非常に簡単に理解できます。
Altium Designerは、CSEMのエレクトロニクス設計者にインテリジェントで強力な配線機能を提供しましました。作成する基板はより高性能になり、配線スペースも最適化できました。Altium Designerのインタラクティブな配線機能によって、ルールドリブンの汎用インタラクティブ配線モード、予測トラック配置、最適化された接続性が組み合わされ、プロセスが自動化されます。これにより、エレクトロニクスエンジニアはまったく新しい設計レベルに到達することができます。100%の完成率で基板が自動的に配線されていく過程を、設計者は単に眺めるだけでよくなります。また、基本的な機能の操作が不必要な、CSEMの革新的な設計力のおかげで、基板は正確に、かつ最大能力まで機能を発揮することができます。
BIOTEXチームは、ちょうど6か月でポータブルインターフェースを完成させることができました。重要なことは、このBIOTEXデバイスがユニークな設計であるということです。つまり、センサとのインターフェースに必要な電子デバイスは、以前には市場に投入されていませんでした。また、Altium Designerは、CSEM社により大きな設計フロー効率を提供しました。設計者の効率的なコラボレーションが可能となったため、従来のシーケンシャルなプロセスは発展的に解消され、電気電子系、機械系、双方の開発者による同時設計が可能になりました。
部門間のコラボレーションがさらに強化され、CSEM社は基板のサイズを縮小することが可能になりました。Altiumのインテリジェントで強力な配線機能のメリットにより、CSEM社は、利用可能なボードスペースを簡単に、またフルに活用することが可能となり、そのプロジェクトの目的を達することができました。
BIOTEXプロジェクトは、ヨーロッパの様々な研究センタ、大学、中小のテキスタイル企業間の連携プロジェクトです。そのプロジェクトの目的は、テキスタイル – 布地 - に組み込むことができるバイオケミカルなセンシングシステムを開発することです。その最初の取り組みは、テキスタイル内に分布するセンサで体液の流れをモニタするシステムです。このプロジェクトでは、身体内のさまざまな種類の体液や、生物学的な特性を測定するためにセンサパッチが開発されます。革新的なセンサが、救急治療患者、火傷患者、スポーツモニタリング、隔離患者、あるいは慢性病の患者のための様々なアプリケーションに使用されます。
CSEM社 (Centre Suisse d’Electronique et de Microtechnique)は、1984年に創立され、マイクロテクノロジ、ナノテクノロジ、マイクロエレクトロニクス、システム工学および通信技術を専門とする民間の研究開発センタです。その研究は、高度なイメージセンシングデバイスから表面工学まで広範囲に渡り、先駆的な技術を開発している25を超える新興企業の基盤になっています。 最も多様な科学、技術分野から高度な技能を持つ340人を超える従業員が、ヌーシャテル、チューリヒ、バーゼル、アルプナハおよびラントクアルトのCSEM社のオフィスで勤務しています。
詳細については、www.csem.chをご覧ください。