穴からのソルダーマスク開口

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ほとんどの PCB 設計で、事前に定義したマスク開口をパッド、ビア、その他の PCB オブジェクト プリミティブに適用します。一般的に、ソルダーマスク開口の度合いは、オブジェクトの銅箔ランドパターンから少し露出した領域を開口します。また、マイナスの値で全て開口しないようにもできます(ビア、またはパッド Tenting)。

従来の場合、計算したマスク開口は、オブジェクトの境界線(例えば、パッド、またはビアの銅箔ランドの端)を参照しました。そのため、例えば、直径 60mil の丸型パッドへ、5mil のソルダーマスク開口を適用すると、70mil のマスク開口が作成されます。マスク開口は、オブジェクトの形状と同じです。

ソルダーマスク開口をより柔軟に適用できるように、パッドやビア プロパティに新しい Solder Mask From The Hole Edge オプションを追加しました。

Solder Mask from the Hole Edge オプションにより、パッド/ビア ランドパターンの端から決まる
Solder Mask from the Hole Edge オプションにより、パッド/ビア ランドパターンの端から決まる標準のマスク開口は無効になります。

このオプションを選択すると、マスク開口の参照箇所が、ランドパターンの境界ではなくパッド/ビア穴の境界に変わります。上記の 60mil の丸型パッド、70mil のマスク開口において、パッド穴が 30mil の丸穴の場合、20mil 開口されることになります(パッドの直径 + (2 x 開口)ではなく、穴の直径 + (2 x 開口) として計算されます)。

2 つのソルダー開口オプション。Solder Mask From The Hole Edge オプションが有効な場合、上図の下の方法が適用されます。
2 つのソルダー開口オプション。Solder Mask From The Hole Edge オプションが有効な場合、上図の下の方法が適用されます。

Solder Mask From The Hole Edge オプションの重要性は、パッド、またはビアの穴形状を考慮してソルダーマスク開口が作成されると言うことです。そのため、マスクは、パッド形状やサイズとは関係無く、穴サイズと形状を考慮して作成されます。

そのため、例えば、角穴のパッド/ビアでは、穴寸法と、割り当てた開口値(パッド/ビア開口のデザインルール、または手動で適用した)に合う四角いマスク開口が作成されます。また、パッド、またはビアのマスク開口サイズは、穴サイズに合わせて反映されます。

これにより、パッドやビアソルダーマスク開口の特性を幅広く適用できます。

新しいソルダーマスク開口設定により、パッド穴の形状を考慮してマスク形状を適用できます。
新しいソルダーマスク開口設定により、パッド穴の形状を考慮してマスク形状を適用できます。

 

適用した Solder Mask Expansion ルールは、ランドパターンの境界 ではなく、パッド/ビア穴の境界 から適用されることに注意してください。そのため、現状のルールのままでも結果が変わります。

上記の要件は、Solder Mask Expansion ルールを追加して、HasSolderMaskFromHoleEdge = True のクエリを使用しても定義できます。クエリ HasSolderMaskFromHoleEdge = False もルールへ追加すると、別々の開口値が、2 つの Solder Mask Expansion 設定(ビアランドの端から開口と、ビア穴の端から開口)へ適用されます。

パッド/ビアの Solder Mask From The Hole Edge パラメータは、Altium Designer の関連機能(PCB (や PCB Library) Inspector パネル等)へ統合されています。

マスク開口パラメータは、Inspector や List パネル(複数オブジェクトへ適用できます
マスク開口パラメータは、InspectorList パネル(複数オブジェクトへ適用できます)でも利用できます。

注記

利用できる機能は、Altium Designer ソフトウェア サブスクリプション のレベルによって異なります。