
Altium 導入事例
Benchmark、共同作業を強化するAltiumのハードウェア開発ソリューションでエンジニアリングチームを統合
「Altiumを利用されるお客様には、より多くの選択肢を提供できます。共同作業機能も充実しているため、設計上の要求やお客様が実現しようとしていることに、より注力できます。」
Benchmarkは、Altiumソリューションを活用して手作業のプロセスを削減し、チーム間の可視性を向上させ、製品開発を加速しました。その方法をご紹介します。
- Altiumで電気、機構、ソフトウェアチームの連携を強化
- 効率的なハーネスデザインとマルチボードデザインにより時間を節約
- MCAD CoDesignerでECAD-MCADの共同作業を効率化
- 部品作成ワークフローによりプロセスの可視性を向上
Benchmarkは、製品設計、エンジニアリングサービス、および先進製造分野におけるグローバルリーダーとして、航空宇宙・防衛から医療技術、先進コンピューティングに至るまで、幅広い業界のOEMにサービスを提供しています。1979年の創業以来、同社はコンセプト開発から大量生産、アフターマーケットサポートに至るまで、製品ライフサイクル全体をカバーするエンドツーエンドのソリューションを提供し、高い評価を築いてきました。
Benchmarkの北米エンジニアリングチームは複数の都市やタイムゾーンに分散していたため、共有のプラットフォーム上で設計業務を統合する必要がありました。同社は北米内で3つの独立したエンジニアリンググループを運営しており、それぞれが独自のツールを使用していたことから、チーム間の共同作業が困難な状況でした。プロジェクトの複雑化が進み、より緊密な連携が求められるようになる中、Benchmarkは地理的な隔たりを解消し、エンジニアリング組織全体でリアルタイムの共同作業を促進できるソリューションを探し始めました。
ケーブルハーネスデザインとマルチボードデザイン
「非常に大規模な顧客プロジェクトで、最初から (ハーネスデザイン) を活用しました。このツールのおかげで、複雑なケーブル配線をすべて手作業で行う必要がなくなり、時間とコストを大幅に節約できました。」
分野間におけるマルチボードデザインとハーネスデザイン
これまで、Benchmarkのエンジニアリングチームは、大規模な電子機器プロジェクトの一部としてハーネスを設計していました。しかし、変更内容に対する可視性が限られていたため、電気設計と機構設計の作業間で不整合が生じることが少なくありませんでした。その結果、チーム間で同期が取れない状態となり、更新内容のすり合わせに貴重な時間を費やしていました。
Altium Developのハーネスデザインとマルチボードシステムデザインを導入したことで、Benchmarkは単一の統合データモデルを基盤とした一元的な設計プロセスに移行しました。技術者は、個別のファイルを手動で同期することなく、回路図、レイアウト、シミュレーション、ハーネス、マルチボードデザインに関する詳細データにアクセスして、操作することができるようになりました。この統合により、分野間での設計が可能になり、複雑さが軽減され、異なる分野のチーム間における共同作業が改善されました。
機構技術者とシステム設計を共有する際に、Benchmarkはシームレスな同期を実現するために、AltiumのECAD-MCAD CoDesignを活用しました。Altium Designer内のMCAD Co-Designerパネルを使用することで、電気技術者は基板外形、ハーネスレイアウト、キープアウト領域をMCADに直接、反映できる一方、機構技術者はケーブル配線や筺体の調整を行い、その更新内容をECADに送り返すことができます。これらはすべて、使い慣れた設計環境を離れることなく、ファイルを手作業で受け渡す必要もありません。この双方向のワークフローにより、設計の整合性を維持しながら、ファイル転送やバージョン追跡に費やす時間を大幅に削減することができました。その結果、Benchmarkは開発を加速し、複雑なプロジェクト全体で足並みを揃えることができています。
「設計技術者として、効率性は私たちにとって重要な要素になります。AltiumのCoDesignerを使用する前は、電気部門から機構部門へ引き渡されるものは何もありませんでした。」
ソフトウェアチームの設計情報への可視化を向上
Benchmarkの共同作業を妨げていた初期の課題の1つは、ソフトウェアエンジニアリングチームが最新の設計ファイルにアクセスしにくいことでした。一元化されたシステムがなかったため、技術者は最新バージョンで作業してることを確認するために、その都度同僚に確認する必要がありました。このプロセスではメッセージのやり取りが何度も発生し、遅延と不確実性を招いていました。こうした可視性の欠如は、開発スピードを低下させるだけでなく、ソフトウェア技術者がテストピンを特定したり、設計に対するフィードバックを一貫性・追跡可能性・状況に応じた形で残すことも困難にしていました。
この課題を解決するため、Benchmarkは電子設計向けに特化したバージョン管理機能を備えるAltiumのクラウドベースの共同作業プラットフォームを採用しました。設計ファイルはブラウザー上で直接、レンダリングされるため、ソフトウェア技術者はECADをインストールすることなく、任意のデバイスから最新の回路図やPCBレイアウトを閲覧できるようになりました。このブラウザーベースのアクセス環境により、技術者は設計内容を詳細に確認し、テストピンを特定して、機能の明確化や問題の指摘に関するコメントを共有workspace内に残せるようになりました。
「『最新の回路図はこれで合っていますか?』『今そこで何か変更作業をしていますか?』『フィードバックが必要な場合はどうすれば良いですか?』と誰かにメッセージを送って確認する必要がなくなりました。Altium 365なら、すべて一か所で確認できます。1つタブを開くだけで、どの配線をたどれば良いか、どのテストピンを確認すればよいかが正確に分かります。ソフトウェア技術者である私たちは、そうした情報を自分で探し回る必要はありません。普段どおりにクリックするだけで良いのです。」
透明性のあるワークフローで部品作成を体系化
Benchmarkがエンジニアリングチームの統合に取り組む中で、部品の作成とBOM管理をめぐる別の課題が浮上しました。各グループには、コンポーネントをレビューし、新しい部品をライブラリに追加するための独自のプロセスがありましたが、共有システムがなかったため、どの部品が承認済みで、どれが進行中で、どれがまだレビュー中なのかを可視化できませんでした。この透明性の欠如により、設計中に部品のステータスを確認することが難しくなり、遅延や再作業の原因となっていました。
この課題を解決するため、Benchmarkはチームの既存のプロセスに合わせてカスタマイズ可能な、Altiumの図ベースのワークフローを導入しました。これらのワークフローにより、技術者はタスクの担当者を割り当て、進捗を追跡し、部品作成のステータスをリアルタイムで監視できるようになりました。そしてこれらすべてを、一元化されたプラットフォーム内で実現しています。
「(当社のプロセス) をAltium上で直接管理できる最大の利点は、ワークフローのどの段階まで進んでいるかを確認できることです。レビュー中なのか、製造可能な状態なのか、それともドラフトの段階なのかを把握できます。実際に製造に進む前の、信頼できるダブルチェックにもなっています。」
共同作業を加速し、障壁を取り除く
Altiumの共同作業を強化する設計ツール群を導入することで、Benchmarkは地理的に分散しているエンジニアリングチームの統合に成功し、電気、機構、ソフトウェアの各領域にわたる重要なワークフローを効率化しました。設計データへの一元的なアクセス、ECADとMCADの同期された統合、そして構成可能な部品作成ワークフローにより、同社は繰り返し発生する一部の手作業を削減し、チーム間の可視性を向上させました。これらの機能によって、Benchmarkは開発を加速し、エラーを削減して、複雑なプロジェクト全体で足並みを揃えられるようになりました。その結果、競争の激しい業界向けにカスタムソリューションを提供する能力をさらに強化しています。