SPICEネットリストでの作業
概略
- SPICEネットリストに含まれる内容、回路図との関係、自動生成がシミュレーションの効率化に役立つ理由を学びます。
- 部品、電源、解析コマンド、モデル、ドキュメントの終端など、一般的なネットリストの記述を具体的に解説します。
- 回路図内でユーザーSPICEコード領域を定義する方法と、グラフィカルな回路記述と併用する方法を理解します。
SPICEネットリストは、回路をテキストで表現したものです。必要なすべての部品とそのパラメーター、部品モデル、接続、および解析の種類を含める必要があります。シミュレーションエンジンが処理するのは、このSPICEネットリストです。回路図のグラフィカルな表現は、シミュレーション時にユーザーの設計からネットリストを簡単に作成できるようにするために使用されます。ネットリストは回路図の設計時に自動的に作成されるため、手動で作成する必要がなく、 作業が簡素化され、 エラーが発生する可能性も低減されます。
部品と接続を指定して回路を記述するには、専用の構文が必要です。この方法は複雑ですが、利点もあります。 回路図だけでなく、ネットリストを直接操作してシミュレーションを実行することもできます。
ネットリストの作成
現在の回路図からシミュレーションネットリストを生成するには、メニューからSimulate » Generate Netlistを選択します。新しい空のネットリストを作成するには、メニューからFile » New » Mixed-Signal Simulation » AdvancedSim Netlistコマンドを選択します。
内容を理解するために、以下のネットリストの例を見てみましょう。このネットリストは、その下に示す回路図に 対応しています。

ネットリストの例。

ネットリストの生成元となった回路図。
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先頭にアスタリスク
*がある行はコメントで、補足説明として使用されます。 -
CC11 0 NetC11_2 100nFは部品の記述で、各項目の意味は次のとおりです。-
CC11部品の識別名 -
0 NetC11_2– 部品のピンが接続されているネット。 この例では、コンデンサーの1番目のピンはGND (0)回路に接続され、2番目のピンは次の接続先に接続されています:NetC11_2 -
100nF– 部品の値
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VV6 NetC14_2 0 DC 0 PULSE(0 5 100n 10n 10n 400n 1u) AC 1mV 0– 信号源の記述:-
VV6– 部品の識別名 -
NetC14_2 0– 部品の接続ピン -
DC 0 / AC 1mV / 0– 信号源のパラメーター:DC、AC、位相 -
PULSE(0 5 100n 10n 10n 400n 1u)– 出力信号のパラメーター:初期値、パルス値、遅延時間、立ち上がり時間、立ち下がり時間、パルス幅、周期
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.PRINT =1 NetC13_1 NetC14_2– 信号をプロット形式で表示するコマンド -
*Selected Circuit Analyses:-
.TRAN 1 10u 0 1– 選択した計算の種類(過渡解析)と計算パラメーター(開始時間、終了時間、ステップ)
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*Models and Subcircuits:-
.model PMOSFET_Level1 pmos (Level=1)– 使用するトランジスタモデルへのリンク
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.END– ドキュメントの終端
開いているネットリストから直接シミュレーションを実行するには、メインメニューから Simulate » Run コマンドを選択します(ショートカット: F9)。
ユーザーSPICEコード領域
ユーザーSPICEコード領域は、Mixed Simシミュレーターのコマンドを回路図からネットリストに転送するための仕組みです。この仕組みは、回路の一部を迅速に試作するために使用されます。モデル定義、パラメーター、計算用のシミュレーター命令など、SPICEコードのセクション全体を回路図上で直接定義できます。
ユーザーSPICEコード領域を定義するには:
- 回路図にテキストフレームオブジェクトを追加します。
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テキストフレームの最初の行に
.nsxというテキストを追加します。 -
.nsxの行の下に、SPICEの構文要件に従ってSPICEコードを記述します。
ネットリストを生成すると、カスタムSPICEコードセクションのテキストを含む領域が作成されます。
回路図シート内には、ユーザーSPICEコード領域を必要な数だけ定義できます。すべての領域は、ネットリスト内で1つのブロックにまとめられます。
