回路シミュレーションによる設計の解析

概略

この記事では、Altium Designerの回路シミュレーションを活用して、設計のアイデアを早期に検証し、性能をすばやく調整し、製造に進む前に回路の動作を検討する方法を紹介します。Mixed Simulationとは何か、Altium DesignerがSPICEベースのアナログ、デジタル、ミックスドシグナル解析をどのようにサポートしているかを説明し、プロジェクトの準備から解析の実行、結果の確認まで、シミュレーションのワークフローを解説します。また、付属のサンプルを紹介するとともに、実用的なフィルター回路の設定手順を通じて、実際の設計フローでシミュレーションをどのように活用するかを示します。Altium Designer内で設計を評価する手順を明確に理解し、自信を持って進めたい方に最適な入門記事です。ぜひ読み進めてください。

- 回路動作の確認、設計の調整、実機では困難または現実的でない測定に、シミュレーションが役立つ理由を学びます。
- Altium Designerが、アナログ回路、デジタル回路、アナログとデジタルが混在する回路を含め、SPICEベースのミックスドシグナルシミュレーションをどのようにサポートしているかを確認します。
- Altium Designerでのシミュレーションの流れを把握し、手順に沿った例を通じて、回路図の準備から解析の開始までの方法を学びます。
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回路シミュレーションを使用すると、製造に進む前にアイデアを検討できます。構想を検証し、回路を迅速かつ正確に調整できます。また、回路シミュレーションでは、実際の作業台では物理的に不可能な測定を行うこともできます。

電子機器の動作をシミュレーションする主な目的は、設計の性能を再現し、解析することです。シミュレーションが提供する機能なしでは、最も単純な機器でさえ設計は考えられません。 シミュレーションソフトウェアを使用すれば、設計中の機器を損傷させることなく、すべての動作モードを解析できます。また、実環境では測定が難しいパラメーターや特性を求めたり、通常は高価な測定機器が必要となる測定を行ったりすることもできます。

SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)は、オープンソースのソフトウェアパッケージとして開発され、広く普及するとともに、継続的な開発が行われてきました。Altium DesignerのMixed Simulation(MixedSim)テクノロジーは、SPICEアルゴリズムを基に改良されたコアを使用し、アナログ、デジタル、またはアナログとデジタルが混在する機器の電気回路をシミュレーションできるように設計されています。これは真のミックスドシグナルシミュレーターであり、アナログデバイスとデジタルデバイスの両方を含む回路を解析できます。SPICE3f5に完全準拠しているほか、さまざまなPSpice®およびLTspice®デバイスモデルもサポートしています。

Altium DesignerのシミュレーションエンジンがサポートするSPICEモデルについて詳しくは、ナレッジベース記事「サポートされているSPICEモデル」を参照してください。

Altium DesignerでMixed Simulationの機能を使用するには、Mixed Simulationシステム拡張機能がインストールされている必要があります。 この拡張機能は、デフォルトでAltium Designerとともにインストールされます。 手動でインストールまたは削除することもできます。

拡張機能の管理について詳しくは、Extending Your Installation ページ(Altium Designer Develop、Altium Designer Agile、Altium Designer)を参照してください。

Altium Designerでシミュレーションをすぐに始められるように、共有ドキュメントフォルダー(デフォルトのインストールではC:\Users\Public\Documents\Altium\AD<Solution/Version>\Examples\Simulation Quick Start)にシミュレーションのサンプルが用意されています。各サンプルでは、シミュレーターの設定方法や結果の解釈に関する情報とともに、実践的なシミュレーションの使用例を紹介しています。

Altium Designerは、OrCAD®、LTspice、KiCad®など、さまざまな形式の回路図をインポートできます。インポートにはImport Wizardを使用し、各ファイル形式はAltium Designerにインストールされた拡張機能によって処理されます。詳しくは、「他の設計ツールとの連携」を参照してください。

Altium Designerでのシミュレーションプロセスは、次の段階に分けられます。

  • シミュレーションに向けたプロジェクトの検証と準備 – 適切なシミュレーション結果を得るには、シミュレーション対象の設計を検証し、十分に準備する必要があります。これには、シミュレーションモデルを持つコンポーネントの配置、信号源の設定、プローブを使用した回路内の測定点の指定が含まれます。検証プロセスでは、解析対象の回路図に問題がある場合にフィードバックが提供されます。
  • シミュレーションの設定と実行 – シミュレーションは回路図から直接実行でき、シミュレーション波形を解析しながら再実行することもできます。必要な解析の種類とプロットする出力式を手早く設定してから、シミュレーションを実行します。
  • シミュレーション結果の操作 – シミュレーション結果はSimDataエディターに表示されます。この多機能な環境では、シミュレーション結果を迅速かつ効率的に解析できるため、設計を評価、デバッグし、最終的にその動作への確信を得ることができます。

Mixed Simulation – サンプルガイド

以下の折りたたみセクションでは、シミュレーション可能なフィルター回路の回路図を作成し、その回路図を使用していくつかの回路シミュレーション解析を実行する手順を説明します。

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