統合ライブラリ

概略

Altium Designerの統合ライブラリは、回路図シンボル、リンクされたモデル、コンポーネントのパラメータを、持ち運びやすい単一のファイルにまとめます。この記事では、統合ライブラリパッケージの作成方法、参照先のモデルを利用可能にする方法、モデルの欠落やピンマッピングのエラーをチェックしながらパッケージをコンパイルする方法を説明します。独自の統合ライブラリの作成と検証に向けて、次のステップに進みましょう。

- 統合ライブラリによって可搬性が向上し、コンポーネントモデルをまとめて管理できる仕組みを理解します。
- ソースライブラリを準備し、プロジェクトファイル、インストール済みライブラリ、または検索パスを通じてモデルを利用可能にする方法を学びます。
- エラーレポートを設定し、ライブラリパッケージをIntLibファイルにコンパイルする方法を確認します。
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統合ライブラリは、Altium Designerの Integrated Componentモデルに基づいています。このモデルでは、上位レベルのコンポーネントは、回路図ライブラリファイル(*.SchLib)内の回路図シンボルとしてモデル化されます。その他のモデルはシンボルからリンクされ、コンポーネントのパラメーターもシンボルに追加されます。シンボルとリンクされたモデルを含むすべてのソースライブラリは、Integrated Library Packageプロジェクト内で定義され、その後、単一のファイルであるIntegrated Library、またはIntLibにコンパイルされます。

このドキュメントでは、統合ライブラリを作成するさまざまな方法と、統合ライブラリからの配置および統合ライブラリの変更について説明します。

統合ライブラリの利点

統合ライブラリにコンパイルする主な利点は次のとおりです。

  • すべてのコンポーネント情報を、持ち運び可能な単一のファイルにまとめられます。すべてのモデルが統合ライブラリにパッケージ化されるため、プロジェクトで使用できるようにしておくファイルも、プロジェクトの場所を移動するときに移動するファイルも、1つだけで済みます。この可搬性は、複数のワークステーションで作業を分担する場合や、他のユーザーと設計を共有する場合に非常に役立ちます。
  • 統合ライブラリから設計回路図にコンポーネントを配置した場合、Altium Designerは、そのコンポーネントの元の統合ライブラリを見つけるだけで、正しいモデルを確実に見つけられます。つまり、個別のライブラリファイルとモデルファイルをやりくりする必要はありません。個別のファイルではモデルへのリンクが非常に「脆弱」になりがちで、ハードドライブ上のフォルダー名の変更といった日常的な管理作業でも簡単にリンクが切れてしまいます。
  • セキュリティの観点でも、統合ライブラリは堅牢です。一度生成すると、変更することはできません。実際、統合ライブラリを更新するには、ライブラリ全体を置き換える必要があります。元のライブラリパッケージを明示的に開き、ソースドキュメントを更新してから、再コンパイルしなければなりません。
  • これらのライブラリは、コンパイル時に整合性もチェックされます。つまり、モデルが利用可能かどうかだけでなく、ピンのマッピングが正しいかどうかもチェックされます。個別のライブラリファイルを使い続けたい場合でも、ソースコンポーネントが対象モデルに正しくマッピングされることを確認するためだけでも、統合ライブラリパッケージで回路図ライブラリをコンパイルすることをお勧めします。問題がないことを確認できたら、作成した統合ライブラリは使用せず、引き続き回路図ライブラリから直接配置できます。

ライブラリパッケージを使用したIntLibの作成

統合ライブラリパッケージ(*.LibPkg)は、統合ライブラリの生成に必要な設計ドキュメント一式をまとめるために使用する、Altium Designerプロジェクトの一種です。回路図ライブラリエディターで回路図シンボルを作成し、各シンボルのモデル参照やリンク、およびパラメーター情報を定義します。これらは1つ以上の回路図ライブラリファイルに保存されます。参照するモデルには、PCBフットプリント、回路シミュレーションモデル、シグナルインテグリティモデルなどがあります。

統合ライブラリパッケージに必ず追加する必要があるドキュメントは、回路図ライブラリのみです。PCBの2D/3Dコンポーネントモデルやシミュレーションモデル/サブ回路を含むファイルは、プロジェクト内の有効な検索場所、Installed Librariesリスト内のファイル、またはパッケージに指定された検索パスに配置できます。

その後、ライブラリパッケージを単一の統合ライブラリファイル(*.IntLib)にコンパイルします。

モデルライブラリをプロジェクトにまとめるか、検索パスで見つけるかは、作業スタイルによって異なります。統合ライブラリパッケージの準備中にモデルを確認・編集する場合は、モデルライブラリをすぐに扱えるよう、パッケージ自体に追加するとよいでしょう。ハードドライブやネットワーク上の特定のフォルダーにモデルライブラリを継続的に追加する場合は、検索パスを使用して、新しく追加されたライブラリをコンパイラーで自動検出する方が適している場合があります。
現在、*.LIBライブラリのSPICEモデルは、コンパイルされた統合ライブラリには追加されない点に注意してください。

まとめると、統合ライブラリの作成は基本的に次の4つの手順で行います。

  1. ソースライブラリパッケージを作成します。

  2. 必要なソース回路図ライブラリファイルを作成して追加します。

  3. 必要なドメインモデルファイルを作成し、追加するか参照先を指定します。

  4. ライブラリパッケージをコンパイルして、統合ライブラリファイルを生成します。

ソースライブラリパッケージの作成

メインメニューからFile » New » Library コマンドを選択し、開いたNew LibraryダイアログのFile領域からIntegrated Libraryオプションを選択して、新しい統合ライブラリパッケージを作成します。Createをクリックすると、空のライブラリパッケージプロジェクトがProjectsパネルに追加されます。この時点では、ドキュメントはまだ含まれていません。

ソース回路図ライブラリの作成と追加

必要なコンポーネントを含むソース回路図ライブラリ(*.SchLib)を作成します。各コンポーネントに、必要なモデルリンクとパラメーター情報を追加します。ソース回路図ライブラリを作成するには、次の2つの方法があります。

  • メインメニューからFile » New » Libraryコマンドを選択し、New LibraryダイアログのFile領域からSchematic Libraryオプションを選択して、一から作成します。回路図シンボルエディターで新しいコンポーネントを作成するか、開いている他の回路図ライブラリからコンポーネントをコピーします。
  • Projectsパネルでライブラリパッケージの項目を右クリックし、コンテキストメニューからAdd New to Project » Schematic Libraryコマンドを選択します。
  • Design » Make Schematic Libraryコマンドを使用して、プロジェクト内の回路図ドキュメントにすでに配置されているコンポーネントから作成します。
既存の設計プロジェクトに配置されているコンポーネントから回路図ライブラリを作成すると、すべてのソース回路図ドキュメントが自動的に開きます。生成されるライブラリには、プロジェクトに基づいた名前(<ProjectName>.SchLib)が付けられます。

ソース回路図ライブラリを準備したら、次のいずれかの方法でライブラリパッケージに追加します。

  • Project » Add Existing to Projectコマンドを使用します。
  • Projectsパネルでライブラリパッケージの項目を右クリックし、コンテキストメニューからAdd Existing to Projectコマンドを選択します。

ライブラリパッケージに追加されたソースSchLib。
ライブラリパッケージに追加されたソースSchLib。

ドメインモデルファイルの作成と追加

回路図コンポーネントから参照するモデルを、それぞれに対応するファイルで作成します。PCBの2D/3DコンポーネントモデルはPCBライブラリ(*.PcbLib)に、シミュレーションモデルとサブ回路はModel(*.Mdl)ファイルとSubcircuit(*.Ckt)ファイルに作成します。もちろん、最も重要なモデルはPCBの2D/3Dコンポーネントモデルです。これは回路図ライブラリと同様に、次の2つの方法で作成できます。

  • メインメニューからFile » New » Libraryコマンドを選択し、New LibraryダイアログのFile領域からPCB Libraryオプションを選択します。PCBフットプリントエディターで新しい2Dフットプリントを作成して必要な3Dボディ情報を追加するか、開いている他のPCBライブラリからコンポーネントをコピーします。
  • Projectsパネルでライブラリパッケージの項目を右クリックし、コンテキストメニューからAdd New to Project » PCB Libraryコマンドを選択します。
  • Design » Make PCB Libraryコマンドを使用して、PCBドキュメントにすでに配置されているPCBの2D/3Dコンポーネントモデルから作成します。
既存のPCBドキュメントからPCBライブラリを作成する場合は、そのドキュメントが開かれており、アクティブになっていることを確認してください。生成されるライブラリには、PCBドキュメントのファイル名に基づいた名前(<PCBDocumentName>.PcbLib)が付けられます。

モデルの検索場所の指定

モデルファイルを定義したら、必要なときに簡単に見つけられるよう、ライブラリパッケージから利用できるようにする必要があります。モデルは回路図コンポーネントから参照される(またはリンクされる)ことを忘れないでください。Altium Designerには、統合ライブラリパッケージの作成時でも、回路図の設計時でも、モデルを利用可能にするための標準的な仕組みが用意されています。モデルを利用可能にするには、次の3つの方法があります。

  • ライブラリ/モデルをプロジェクトに追加する。
  • ライブラリ/モデルをインストール済みライブラリのリストに登録する。この場合、すべての設計プロジェクトで利用できます。
  • ライブラリ/モデルへの検索パスを定義する。

それぞれに利点があるため、作業スタイルに最も適した方法を選択してください。また、モデルの種類によっても適した方法は異なります。たとえば、ライブラリパッケージを開いたときに、Projectsパネルに大量のシミュレーションモデルを表示したくない一方で、PCBの2D/3Dコンポーネントモデルライブラリは表示したい場合があります。その場合は、シミュレーションモデルが保存されているフォルダーへの検索パスを定義し、PCBライブラリをライブラリパッケージに追加します。

モデルを利用可能にするこれら3つの方法は、総称してLibraries Preferences (プロジェクトで利用可能)を構成し、いずれも Libraries Preferencesダイアログで設定できます。このダイアログにアクセスするには、Componentsパネルの右上にあるLibraries dialogs access buttonをクリックし、Libraries Preferencesコマンドを選択します。

Libraries Preferences ダイアログでモデルの利用可否を設定します。
Libraries Preferences ダイアログでモデルの利用可否を設定します。

PCBライブラリ(および必要に応じてその他のモデルファイル)は、Add Existing to Projectコマンドを使用してライブラリパッケージに直接追加することもできます。このコマンドは、メインのProjectメニュー、またはProjectsパネルにあるライブラリパッケージの項目を右クリックして表示されるメニューから使用できます。

ライブラリパッケージに追加されたソースPcbLib。
ライブラリパッケージに追加されたソースPcbLib。

Libraries PreferencesダイアログのSearch Pathタブからモデルファイルへの検索パスを定義すると、Options for Integrated Libraryダイアログ(Project » Project Options)のSearch Pathsタブにアクセスします。必要に応じて1つ以上のパスを追加してください。モデルは、これらのパスを上から下の順に検索します。Refresh Listボタンをクリックして、必要なモデルファイルが実際に見つかることを確認し、必要に応じてパスを調整してください。

Options for Integrated LibraryダイアログのSearch Pathsタブにアクセスするには、Advanced SettingsダイアログでUI.ProjectOptions.SearchPathsオプションを有効にする必要があります。このダイアログには、PreferencesダイアログのSystem – GeneralページにあるAdvancedボタンをクリックしてアクセスします。この設定の変更を反映するには、Altium Designerを再起動する必要があります。

必要なPcbLibモデルファイルを検索するために定義した検索パスの例。
必要なPcbLibモデルファイルを検索するために定義した検索パスの例。

ライブラリパッケージのコンパイルと検証

ソースライブラリをライブラリパッケージに追加し、必要に応じてモデルファイルへのパスを定義したら、パッケージをコンパイルして統合ライブラリを生成できます。他のプロジェクトと同様に、統合ライブラリパッケージのコンパイラーは、警告やエラーメッセージのリストを生成します。たとえば、見つからなかったモデルについて警告します。また、実際のフットプリントに含まれるパッドがAとKであるにもかかわらず、パッド1と2へのマッピングが指定されている場合など、ピンマッピングのエラーもチェックできます。

個別のライブラリファイル(*.SchLib、*.PcbLib)を引き続き使用する場合でも、ソースコンポーネントが対象モデルに正しくマッピングされることを確認するために、統合ライブラリパッケージ内で回路図ライブラリをコンパイルすることをお勧めします。

コンパイルを実行する前に、Options for Integrated LibraryダイアログのError Reportingタブでエラーレポートの条件を確認し、適切に設定しておくとよいでしょう。

ライブラリパッケージをコンパイルする前に、必要に応じてエラーレポートのオプションと重大度を設定しておくことをお勧めします。
ライブラリパッケージをコンパイルする前に、必要に応じてエラーレポートのオプションと重大度を設定しておくことをお勧めします。

コンパイルを実行するには、メインのProjectメニュー、またはProjectsパネルにあるライブラリパッケージの項目を右クリックして表示されるメニューから、Compile Integrated Libraryコマンドを使用します。ソースライブラリとモデルファイルは、ソースライブラリパッケージにちなんだ名前の統合ライブラリ(<LibraryPackageName>.IntLib)にコンパイルされます。コンパイラーは違反をチェックし、見つかったエラーや警告をMessagesパネルに一覧表示します。ソースライブラリの問題を修正してから、再コンパイルしてください。

統合ライブラリパッケージのコンパイル時にコンパイラーが検出したエラーの例。
統合ライブラリパッケージのコンパイル時にコンパイラーが検出したエラーの例。

統合ライブラリは、Options for Integrated LibraryダイアログのOptionsタブで指定した出力フォルダーに保存されます(デフォルトではプロジェクトの保存場所のサブフォルダー:\Project Outputs for <ProjectName>)。Options for Integrated LibraryダイアログのOptionsタブでOpen outputs after compileオプションが有効になっている場合、統合ライブラリは、Libraries Preferences ダイアログのInstalledタブと、PreferencesダイアログのData Management – File-based Librariesページに自動的に追加されます。

コンパイル済みの統合ライブラリが、Libraries Preferences ダイアログのInstalledタブに追加されます。
コンパイル済みの統合ライブラリが、Libraries Preferences ダイアログのInstalledタブに追加されます。

プロジェクトドキュメントからのIntLibの作成

統合ライブラリは、プロジェクトを構成するドキュメント(ソース回路図とPCBドキュメント)から直接作成することもできます。これは、完成した設計の実用的なライブラリやアーカイブを作成して再利用したい場合に便利です。回路図エディターまたはPCBエディターのメインのDesignメニューから、Make Integrated Libraryコマンドを使用します。

基本的な処理は次のとおりです。

  1. すべてのソース回路図ドキュメントを開き、回路図ライブラリを作成する。
  2. PCBドキュメントからPCBライブラリを作成する。
  3. これらのライブラリをコンパイルし、プロジェクトにちなんだ名前の統合ライブラリ(<ProjectName>.IntLib)を作成する。

IntLibは、プロジェクト(ProjectsパネルのLibraries\Compiled Librariesの下)に追加され、インストール済みライブラリにも追加されます(すべてのプロジェクトで利用可能なAvailable File-based Librariesの一部として)。また、Componentsパネルからも利用できるようになります。

アクティブな設計プロジェクトの回路図およびPCBドキュメントから、統合ライブラリを直接、効率的に作成します。
アクティブな設計プロジェクトの回路図およびPCBドキュメントから、統合ライブラリを直接、効率的に作成します。

  • ライブラリ参照は同じでも内部構造が異なるコンポーネントが見つかった場合、Duplicated Componentsダイアログが開きます。このダイアログで、そのようなコンポーネントの処理方法を指定します。最初のインスタンスのみを処理して残りをすべて無視するか、すべてのコンポーネントを処理してそれぞれに一意の名前を付けるか、ライブラリの作成を中止するかを選択できます。
  • Messagesパネルには、IntLibの生成中に発生した問題が一覧表示されます。たとえば、リンクされたモデルが見つからなかった場合などです。

データベースライブラリからのIntLibの作成

Related page: データベースライブラリ

Altium Designerのデータベースライブラリは、Altium Designerのコンポーネントを社内データベースと密接に連携させたい場合に最適です。設計データを社外に持ち出す必要がある場合や、設計者に安全な統合ライブラリを使用させたい場合にも、簡単に対応できます。Altium Designerには、標準のデータベースライブラリ(DbLib)またはバージョン管理されたSVNデータベースライブラリ(SVNDbLib)から、統合ライブラリを直接コンパイルする機能があります。 これにより、CADライブラリ管理者は引き続きデータベースライブラリを使用しながら、設計者は定期的に再生成される統合ライブラリを使用して、いわば「オフライン」で作業できます。

変換には、オフライン統合ライブラリ作成ウィザードを使用します。処理はデータベースのテーブル単位で実行され、対象とするテーブルを自由に指定できます。対象に含めたテーブルごとに、個別の統合ライブラリが生成されます。

Offline Integrated Library Makerを使用して、データベースライブラリ(DbLibまたはSVNDbLib)を「オフライン」の統合ライブラリに変換します。 
Offline Integrated Library Makerを使用して、データベースライブラリ(DbLibまたはSVNDbLib)を「オフライン」の統合ライブラリに変換します。 

手順は次のとおりです。

  1. 変換するデータベースライブラリファイル(*.DbLib)またはSVNデータベースライブラリファイル(*.SVNDbLib)をアクティブなドキュメントとして開いた状態で、メインメニューからTools » Offline Integrated Library Makerコマンドを選択し、Offline Integrated Library Makerを開きます。
  2. Library to Convertページで、処理するDbLibまたはSVNDbLibを指定します。 デフォルトでは、Offline Integrated Library Makerを開いたときにアクティブだったライブラリが、変換対象のライブラリとして指定されます。必要に応じて、別のデータベースライブラリを参照して選択できます。
  3. Optionsページで、リンク先データベース内のどのテーブルを変換対象に含めるかを指定します。デフォルトでは、すべてのデータベーステーブルが変換対象に含まれます。テーブルを除外するには、そのテーブルのConvertオプションを無効にします。このOffline Integrated Library Makerのページでは、生成された統合ライブラリを保存する出力ディレクトリも指定できます。 ベースディレクトリのパスを直接入力するか、フィールドの右側にある Browse iconアイコンをクリックしてダイアログを開き、目的のディレクトリを参照して選択します。対象に含めた各データベーステーブルの生成結果(統合ライブラリ)は、指定した出力ディレクトリ内に、テーブル名を使用した個別のサブフォルダーに保存されます。
  4. データベースライブラリを選択し、関連する変換オプションを必要に応じて設定したら、Nextをクリックして変換を開始します。進行状況バーとともに、現在変換中のデータベーステーブルに関する情報が表示されます。変換処理は、変換対象として指定したデータベーステーブルごとに実行されることに注意してください。この処理の概要は次のとおりです。
    1. 統合ライブラリパッケージ(*.LibPkg)が作成され、Projectsパネルで開かれます。パッケージにはテーブル名が使用されます。たとえば、テーブル名がCapacitor - Ceramicの場合、パッケージ名はCapacitor - Ceramic.LibPkgになります。
    2. 回路図ライブラリドキュメントが作成され、LibPkgに追加されます。この回路図ライブラリにもテーブル名が使用されます(例: Capacitor - Ceramic.SchLib)。
    3. 次に、テーブル内の各レコードが処理され、対応するAltium Designerコンポーネントが構築されます。この際、参照されている回路図シンボルが適切なソースライブラリから取得され、新しい回路図ライブラリドキュメントにコンポーネントとして追加されます。その後、レコードに定義されているパラメーターとモデルリンクの情報が、そのコンポーネントに追加されます。
    4. レコードが参照するフットプリントモデルが取得され、PCBライブラリドキュメントに追加されます。このドキュメントにもテーブル名が使用されます(例: Capacitor - Ceramic.PcbLib)。その後、PCBライブラリドキュメントがLibPkgに追加されます。
    5. ソースライブラリがDbLibで、データベースレコードにPCB3Dモデルやシミュレーションモデルへのリンクが定義されている場合は、参照先のPCB3DライブラリとシミュレーションモデルファイルもLibPkgに追加されます。これらのモデルの保存場所は変更されません。モデルへのフルパスは、対応するモデルリンクの一部として指定されます。
    6. 次にLibPkgがコンパイルされ、統合ライブラリ(例: Capacitor - Ceramic.IntLib)が生成されます。生成された統合ライブラリは、Altium Designerのインストール済みライブラリに追加されます。

現在インストールされているライブラリは、Preferencesダイアログのデータ管理 – ファイルベースライブラリページ、および使用可能なファイルベースライブラリダイアログのInstalledタブで確認できます。後者を開くには、Componentsパネルの右上にあるLibraries dialogs access buttonをクリックし、File-based Libraries Preferencesを選択します。

変換処理の結果:構成要素となるシンボルおよびフットプリントモデルのドキュメントを含むライブラリパッケージプロジェクトと、コンパイルされたIntLib。IntLibはインストール済みライブラリとしても追加されます。
変換処理の結果:構成要素となるシンボルおよびフットプリントモデルのドキュメントを含むライブラリパッケージプロジェクトと、コンパイルされたIntLib。IntLibはインストール済みライブラリとしても追加されます。

コンポーネントの取得によるIntLibの作成

Related page: コンテンツカートを使用したWorkspaceデータの取得

Workspaceからコンポーネントを取得し、統合ライブラリ(*.IntLib)に保存することもできます。この統合ライブラリからコンポーネントを配置すると、実際のリンク先はWorkspace内のコンポーネントになります。これにより、社内のWorkspaceコンポーネントをオフラインで有効に活用しながら、設計とソースWorkspace内のコンポーネントとの実際の接続を維持できます。

コンテンツカートダイアログからIntLibを取得する手順は、次のとおりです。

  1. Select target serverリンクをクリックし、メニューからIntLib fileを選択します。

    Content Cartの出力先をIntLibファイルに設定します。
    Content Cartの出力先をIntLibファイルに設定します。

  2. 生成するIntLibファイルの名前と保存場所を指定します。デフォルトでは、ファイル名はIntegrated_Library - <Date> - <Time>.IntLibの形式となり、\Users\Public\Documents\Altium\AD<Solution/Version>\Library\ExportCmpLibに生成されます。必要に応じて、Changeリンクをクリックして開くSave Asダイアログで変更してください。

    デフォルトの保存先フォルダーとファイル名をそのまま使用するか、必要に応じて変更します。
    デフォルトの保存先フォルダーとファイル名をそのまま使用するか、必要に応じて変更します。

  3. 同じIntLibに追加のコンポーネントを取得する必要がある場合は、Add More Itemsリンクをクリックし、Selectを選択してChoose Itemダイアログ(Explorerパネルの簡易版)を開きます。ここでソースWorkspaceを参照し、追加のアイテムを探すことができます。または、Add manuallyを選択してAdd new itemsダイアログを開きます。このダイアログでは、必要なアイテムの外部リストを貼り付け(1行につき1アイテム)、選択した検索条件(GUID、Item ID、Name、またはMPN)を使用して、ソースWorkspace内を検索できます。

  4. 準備ができたら、ボタンをクリックしてIntLibの生成を開始します。一時的な統合ライブラリパッケージ(*.LibPkg)が作成され、ソースとなるSchLibファイル(シンボル、パラメーター、モデルリンクを含む)とPcbLibファイル(フットプリントモデルを含む)が生成されて追加されます。その後、このパッケージがコンパイルされ、指定したフォルダーにIntLibファイルが生成されます。ファイルが正常に生成されると、情報ダイアログが表示されます。

    カートの内容を保存先フォルダーに出力すると、そのフォルダーに必要な統合ライブラリファイルが格納されます。
    カートの内容を保存先フォルダーに出力すると、そのフォルダーに必要な統合ライブラリファイルが格納されます。

生成後、IntLibは、ソフトウェアのAvailable File-based Librariesの一部であるインストール済みライブラリリストに追加されます。

統合ライブラリからのコンポーネントの配置

統合ライブラリからのコンポーネントの配置は、Componentsパネルから行います。アクティブな回路図ドキュメントまたはアクティブなPCBドキュメントに配置できます。配置には、次の方法があります。

  • Componentsパネルのドロップダウンから目的の*.IntLibファイルを選択し、配置するコンポーネントを右クリックして、コンテキストメニューからPlace <ComponentName>を選択します。回路図ドキュメント上でコンポーネントの位置を決め、クリックして配置します。

  • 必要なコンポーネントをクリックし、デザインスペースにドラッグ&ドロップします。

Placeボタンを使用する方法では、右クリックするかEscを押すまで配置モードが継続するため、同じコンポーネントを複数配置できます。ドラッグ&ドロップはより直感的に操作できますが、1回の操作につき配置できるのは1個だけです。

回路図ライブラリと統合ライブラリに、モデルへのリンクもすべて同じコンポーネントが含まれていても、それぞれのライブラリから配置したコンポーネントは、モデル情報を取得する際の動作が異なります。統合ライブラリから配置したコンポーネントは、元の統合ライブラリを参照してモデルを取得します。一方、回路図ライブラリから配置したコンポーネントは、統合ライブラリに格納されているモデルにはアクセスできません。

統合ライブラリの変更

統合ライブラリはコンポーネントの配置に使用するもので、直接編集することはできません。統合ライブラリを変更するには、まずソースライブラリを修正し、ライブラリパッケージを再コンパイルして、変更を反映した新しい統合ライブラリを生成します。

統合ライブラリを変更するには、次の手順に従います。

  1. 対象の統合ライブラリのソースライブラリパッケージプロジェクトを開きます。
  2. 変更するソース回路図ライブラリまたはモデルライブラリを開きます。
  3. 必要な変更を行い、変更したライブラリを保存して閉じます。
  4. ライブラリパッケージを再コンパイルします。新しく生成された統合ライブラリによって、既存の古いバージョンが置き換えられます。

統合ライブラリの逆コンパイル

統合ライブラリ内のソースライブラリを変更する必要があっても、何らかの理由で元のソースライブラリパッケージプロジェクトにアクセスできない場合があります。このような場合に、単一で持ち運び可能な統合ライブラリファイルのもう1つの特長が役立ちます。統合ライブラリは直接編集できませんが、逆コンパイルして、構成元のソースシンボルライブラリとモデルライブラリに戻すことができます。

これを行うには、次の手順に従います。

  1. 変更するソースライブラリを含む統合ライブラリを開きます。次のいずれかの方法を使用します。
    1. File » Openコマンドを選択し、Choose Document to Openダイアログで統合ライブラリを参照して、Openをクリックします。
    2. WindowsのエクスプローラーからIntLibファイルをAltium Designerウィンドウにドラッグ&ドロップします。
  2. 表示されるOpen Integrated Libraryダイアログで、Extractボタンをクリックします。

ソース回路図ライブラリとモデルライブラリが抽出され、元の統合ライブラリがあるフォルダー内に、統合ライブラリのファイル名にちなんだ名前の新しいフォルダーが作成されて保存されます。続いてライブラリパッケージ(<IntegratedLibraryFileName>.LibPkg)が作成され、ソース回路図ライブラリとPCBライブラリがプロジェクトに追加されて、Projectsパネルに表示されます。シミュレーションモデルファイルとサブ回路ファイルは、プロジェクトに自動的には追加されません。


統合ライブラリからのソースライブラリの抽出 — 逆コンパイルによるライブラリパッケージプロジェクトの作成。

ソースライブラリとモデルファイル(該当する場合)が格納されたフォルダーへのパスは、Options for Integrated Libraryダイアログ(Project » Project Options)のSearch Pathsタブに自動的に追加されます。これにより、すべてのモデル(特に.mdlファイルと.cktファイル)を確実に検索できるようになります。
ライブラリパッケージは自動的には保存されません。プロジェクトの保存先と名前を指定してください。デフォルトでは、抽出されたソースファイルと同じフォルダーに保存されます。
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