Altium DesignerでPCBのシルクスクリーンを準備する
Created: 10月 27, 2022 | Updated: 12月 18, 2025
露出銅箔、穴、基板外形にシルクスクリーンが重なってしまうことで発生する一般的なDesign for Manufacture(DFM)問題の解決を支援するため、PCBエディタには基板のシルクスクリーンを準備するための専用機能が用意されています。これらの問題は、次の方法で効果的に対処できます。
- シルクスクリーンの線分および円弧の自動クリッピング。
- 塗りつぶし(Fill)およびリージョン(Region)の自動クリッピングまたは移動。
- シルクスクリーン文字列および部品デジグネータの自動移動。
PCBエディタからシルクスクリーン準備ツールにアクセスするには、メインメニューから
このダイアログを使用して、シルクスクリーンオブジェクトのクリッピング/移動の設定を構成します。利用可能なオプションは次のとおりです。
-
All /Selected – シルクスクリーン準備を適用する対象オブジェクトを選択します。すべてのオブジェクト、またはデザインスペースで選択したオブジェクトのみ。 -
Overlay layers – シルクスクリーン準備を適用するオーバーレイ層を選択します。このオプションはAll が選択されている場合にのみ使用できます。
-
Use Design Rules – 適用対象のSilk to Solder Mask Clearance およびBoard Outline Clearanceデザインルールの制約値をSilkscreen Clearance として使用することを有効にします。このオプションを無効にした場合は、ダイアログ下部のフィールドでSilkscreen Clearance の値を定義します。Use Design Rules オプションが無効の場合、次のオプションが利用できます。
-
Silkscreen Clearance – シルクスクリーンオブジェクトと露出銅箔、穴、基板エッジ間の最小許容値を定義します。このフィールドはUse Design Rules オプションが有効な場合は使用できません。関連する値は、適用対象のSilk to Solder Mask Clearance およびBoard Outline Clearanceデザインルールから取得されます。 -
Min Remaining Length – クリッピング後に線分/円弧の長さが定義値未満の場合、そのオブジェクトはPCBから削除されます(クリップされなかった既存オブジェクトも含む)。この長さはエッジ間ではなく頂点間の長さである点に注意してください(show image)。 -
Move Text – シルクスクリーン文字列および部品デジグネータと露出銅箔、穴、基板エッジとの距離が定義したSilkscreen Clearance 未満の場合、それらを離れる方向へ移動することを有効にします。移動量はMax Distance 値によって制限されます。 -
Fill & Region – 塗りつぶし(Fill)およびリージョン(Region)について、露出銅箔、穴、基板エッジとの距離が定義したSilkscreen Clearance 未満の場合に実行するアクションをドロップダウンから選択します。-
– 塗りつぶしとリージョンは変更しません。None -
– 定義したClipSilkscreen Clearance を維持するために、塗りつぶしとリージョンをクリップします。必要に応じて塗りつぶしはリージョンに変換されます。 -
– 塗りつぶしとリージョンを、露出銅箔、穴、基板エッジから離れる方向へ移動します。移動量はMoveMax Distance 値によって制限されます。
-
-
Max Distance – 文字列、部品デジグネータ、塗りつぶし、リージョンが、定義したSilkscreen Clearance を維持するために移動できる最大距離を定義します。 -
Delete Silkscreen Outside Board Shape – 基板外形の外側にあるシルクスクリーンオブジェクトを削除することを有効にします。 -
Clip Locked Components and Primitives – ロックされているプリミティブ、または親コンポーネントがロックされているプリミティブをクリップすることを有効にします。
以下はシルクスクリーン準備ツールの例です。




